前回、バックオフィスの『世代交代を戦略的に行うため』には、「業務の5S」と「業務の棚卸」が重要だと書きましたが、今回はその内の「業務の棚卸」について、説明していきたいと思います。
まず「業務の棚卸」とは何か?ですが・・・。
至極、簡単です。
総務・経理内で行っている全ての業務を文書として出すことです。
文書と言っても、ほと細かくレポート用紙などにまとめる必要はありません。
メンバー全員に、5W1Hの内の3つを箇条書きで書き出してもらいます。
「誰が」「何の仕事を」「いつ」行なっているか・・・だけで十分です。
「いつ」についてはさほど具体的に書かず、毎日・週1、月1、年1、突発の4つに分ければ良いでしょう。
それを短冊状に切り分けて、種類ごとに分けます。
中には、「誰が」が違うだけで同じ仕事をしている場合があります。
(こういった状態を、ダブルジョブやトリプルジョブといいます。)
そういった短冊はホチキスやクリップで1まとめにしておきます。
この短冊づくりのポイントは2つです。
この短冊をまとめる作業を、1人(管理職)で行わずメンバー全員で行う・・・ということです。
そうすることで全員が、自分以外のメンバーがどんな仕事をしているのか、改めて認識し合うことができるからです。
もう1つのポイントは、打ち合せにルールを設定することです。
オススメのルールですが・・・どの仕事も「仕事そのものを否定しない」「実行している理由を否定しない」です。
他にも設けると良いルールはありますが、多くても5つぐらいまでが良いでしょう。
(このルールについては、また別の機会に詳しく話したいと思います。お楽しみに。)
さて、基本的には「業務の棚卸」については、概ねこれで終わりです。
実際にこの作業にかかる時間ですが、個々に自分の抱えている仕事を全て出してもらい(この時に既に短冊状になるようなフォーマットにしておくとより良いです)短冊をまとめるまで、1週間もあれば十分です。
注意点が一つ。
バックオフィスは、月や週、年の中で異常なまでの繁忙時期があることです。
この時をうまく避けて(もしくは、そちらを優先しつつ)、作業を進めるようにして下さい。
ルーチンに影響が出てしまっては本末転倒ですからね。
さて次回、『業務の棚卸』の次のステップ『業務の5S』について解説したいと思います。
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