バックオフィスの世代交代(2/3)


前回、バックオフィスの『世代交代を戦略的に行うため』には、「業務の5S」と「業務の棚卸」が重要だと書きましたが、今回はその内の「業務の棚卸」について、説明していきたいと思います。


まず「業務の棚卸」とは何か?ですが・・・。

至極、簡単です。

総務・経理内で行っている全ての業務を文書として出すことです。

文書と言っても、ほと細かくレポート用紙などにまとめる必要はありません。


メンバー全員に、5W1Hの内の3つを箇条書きで書き出してもらいます。

「誰が」「何の仕事を」「いつ」行なっているか・・・だけで十分です。

「いつ」についてはさほど具体的に書かず、毎日・週1、月1、年1、突発の4つに分ければ良いでしょう。

それを短冊状に切り分けて、種類ごとに分けます。

中には、「誰が」が違うだけで同じ仕事をしている場合があります。

(こういった状態を、ダブルジョブやトリプルジョブといいます。)

そういった短冊はホチキスやクリップで1まとめにしておきます。


この短冊づくりのポイントは2つです。

この短冊をまとめる作業を、1人(管理職)で行わずメンバー全員で行う・・・ということです。

そうすることで全員が、自分以外のメンバーがどんな仕事をしているのか、改めて認識し合うことができるからです。


もう1つのポイントは、打ち合せにルールを設定することです。

オススメのルールですが・・・どの仕事も「仕事そのものを否定しない」「実行している理由を否定しない」です。

他にも設けると良いルールはありますが、多くても5つぐらいまでが良いでしょう。

(このルールについては、また別の機会に詳しく話したいと思います。お楽しみに。)


さて、基本的には「業務の棚卸」については、概ねこれで終わりです。

実際にこの作業にかかる時間ですが、個々に自分の抱えている仕事を全て出してもらい(この時に既に短冊状になるようなフォーマットにしておくとより良いです)短冊をまとめるまで、1週間もあれば十分です。


注意点が一つ。


バックオフィスは、月や週、年の中で異常なまでの繁忙時期があることです。

この時をうまく避けて(もしくは、そちらを優先しつつ)、作業を進めるようにして下さい。

ルーチンに影響が出てしまっては本末転倒ですからね。


さて次回、『業務の棚卸』の次のステップ『業務の5S』について解説したいと思います。

0コメント

  • 1000 / 1000