前回の記事では、バックオフィスへの投資について掲載させていただきました。
今回は、バックオフィスの時間の使い方についてです。
まず、経営者の皆様…皆様の会社のバックオフィスは、誰が、どの業務にどれだけの時間を費やしていらっしゃいますか?
また、バックオフィスの皆様…皆様は、どの業務にどれだけの時間を費やされていますか?
「分からない」という場合は、1ヵ月分(1週間でも構いません)の日報を付けてみて下さい。
そして、日常業務、突発業務、改善・提案業務の3つのカテゴリーに分けて集計し、1日を8時間とした時の割合を見てみて下さい。
まず最初に見る点は、『1日8時間に対し、全体の合計が120%を上回っていないか』です。
8時間の120%というのは、毎日1.5時間以上残業をしていることになります。つまり17時で終業となる会社の場合、そのバックオフィスは毎日18時半過ぎまで仕事をしていることになります。
『1時間半くらいの残業なら、特に問題ないのでは?』と思われるかもしれません。
しかしこれが状態化すると、1時間半が2時間、2時間が3時間、3時間が5時間と弧を描くように増えていきます。
実際、私がそうでした…。
なぜか…。
まず、日中の業務が終わらない場合、残業で補填するという思考になりはじめます。
残業することで終わるようになると、段々と残業すれば終わらせられるという思考に変わります。
最終的には時間を気にしなくなり、とにかく仕事が終わるまでやるという思考になります。
これは、安全衛生上、労基法上、そして人件費についても悪影響を与えます。
結論を先に申し上げますと、この状態を脱局するためには『なんとしてでも、8時間の内に仕事を終わらせる。』という意識と、実際にそうする為の改善活動がとても重要です。
次に着目するのは、日常業務、突発業務、改善・提案業務の割合です。
全体が8時間の内に収まっているとして、この内、日常業務の割合が80%を超えている場合、次のことが考えられます。
☆ 突発業務はほとんど発生していない。【良】
★ 改善・提案業務をほとんどしていない。【悪】
良点がうまく回っているのであれば、それなりに良い状態と言えますが、これはい『ほとんど事務作業しかしていない』とも言い換えられます。
また悪い点について言えるのは、社内外問わず、非協力的な仕事の仕方をしている可能性があるということです。これは、部署や会社のイメージとしてはマイナス要因になるものです。
では、突発業務が80%を超えている場合はどうでしょう?
☆ 日常業務の効率化やボリュームダウンが出来ている。【良】
★ その場しのぎの問題解決ばかりで、恒久的な改善や提案をほとんどしていない。【悪】
この時、良点が本当なのかどうか疑問に思います。悪い点として恒久的な改善が出来ていない事実があるのに、果たして日常業務を効率よく回せていることなど有り得るのでしょうか?
矛盾を抱えた状態で、より良い業務が行われているとは言い難いです。
最後に改善・提案業務が80%を超えている状態です。
☆ 改善・提案に業務の大半をあてており、建設的に仕事を進めていると言えます。【良】
★ 常に新しい事や変化をさせているため、ルーチンワークが定まらず、それ自体が突発になりかねない【悪】
一見良い状態に思えますが、絶えず変化させている可能性が高く、部署内はもちろん、会社全体が常に振り回されている可能性があります。
こうやってみると、どれも良いところはありつつも、悪いところも必ずあるような気がしますね。
どのパターンが一番良いのか…。
私が考える業務の割合は、ルーチンワークが60%、改善・提案業務が20%です。
そして、突発業務については20%以上です。
イメージとしては、1日8時間内、6時間半程度をルーチンワークと改善・提案業務にあてて、残り+αは何かあった時のための余剰として残す感じです。
当然、日々の業務において優先順位がありますから、必ずこうでなければならないという訳ではありません。
その時々によって、うまくバランスコントロールをしていっていいただければと思います。
そのために必要なことは・・・冒頭に述べた、現状の業務内容の洗い出しです。
ぜひ、効率のよい利益を生み出す業務を行うためにも、仕事の洗い出しを行ってみて下さい。
手法や、手順、分析についてご不明なことがありましたら、我々バルバライズにご連絡下さい。
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