現代社会ではあらゆるものが、凄まじいスピードで進化・成長し続けています。
(こうして私が記事を書いている間にも、新製品・新技術・新サービスは次々と生み出されています。)
体力があり、自らがその発信源となっている大企業に対し、その下支えをしている中小企業の中には…ついて行くのがやっと、むしろ遅れをとってしまい、取り残されてしまう企業も少なくないでしょう。
その一方で、取引先からの要求にしっかりと応え、更には提案までしている企業もあります。
この違いはどこにあるのでしょう?
今回から2回に分け、この違いについて、『一歩先行く中小企業の「3つの力」』と題し、お伝えしたいと思います。
ところで、実はそれぞれの能力に共通する前提があります。
“Sense of speed - スピード感 - ”です。
前置きにもありますが、世の中の進化・成長は全て、スピード感があることが重要だからです。
これをふまえ、お読みいただきたいと思います。
さて、『一歩先行く中小企業の持つ「3つの力」』その1つ目は…『対策力』です。
卸し、小売り、製造、サービス、どの分野においても、ミス、トラブル、クレームなどのエラーを0にすることは困難です。
(全てをロボットやAIが管理する社会になっても、無くならないと私は考えています。)
発生してしまったエラーに対し、いかに早く対処し、そして再発を防ぐこと。
つまり対策力は不可欠なものです。
『そんなの当然ですよ』とおっしゃる方もいるでしょう。
では、エラーに対し、皆さんはどの程度、対策ができていますか?
重要なのは『スピード感』です。
例えば、商品を誤って送ってしまった。慌てて正規のものを再送し事なきを得た。
間違いではありませんが、これは対策を取れたと言えるのでしょうか?
さて、そうこうしている内に、また商品の誤送が起きました。同じように急いで正規の商品を送りその場は収拾がつきました。
お気づきのとおり、これは対策を講じたことにはなっていないのです。
いわゆる『その場しのぎ』に他なりません。
二度と同じ誤りが起きないよう、発生の原因を突き止め、再発させないようにしなければ、対策をしたとは言えないのです。
『ウチはそこまでやっていますよ』という方もいらっしゃいますよね。
次の質問です…。
原因が担当者『ヒト』にあったので、担当を変えました。それでエラーは無くなったので対策は十分だ。としていませんか?
実はこれも対策ではありません。
なぜなら、どんなヒトにも間違いを起こす可能性があり、それは数値では計れないからです。
不確定なものを、不確定なものに変えたと言っていることと同じで、何も変えていないことになります。
先人の教えの中に良い言葉があります。
『罪を憎んで、人を憎まず』
エラーを発生させたヒトを責め、替えるのではなく、エラーが発生した仕組みを見直し修正する。
これが本来の対策になります。
そして、中小企業の中で、どの企業よりもスピード感溢れる対策力を備えている企業は、時に大企業に重宝され、意見を求められることすらあります。
ぜひ、対策力を磨きあげていって下さい。
さて次回、残りの2つの力についてお伝えしたいと思います。
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